8〜9月の環境終盤で長期間使っていた構築です。この並びを最初に作ったのは約1年前で、それから色々な大会で回してチューニングしていき今の形に行き着きました。
bw2環境で一番愛用しておりかつ一番使い方を煮詰めた構築でもあります。最後までこの構築で戦いたかったのですが、まだ5世代結論といえるほどではないと感じて公開することにしました(本当はシングル厨にもこれででたかったが悲しみの0回戦落ち)。
12/15追記:第一回YCBWカップ(88人スイスドロー)優勝
それでは解説に入っていきます。
注:今回の記事では初めて見る人等のため過去に書いた同じ内容もまとめ直して再掲する形をとっています
ニョロトノ | 熱湯 | 冷凍ビーム | 滅びの歌 | 寝言 | ゴツゴツメット | 図太い | 雨降らし |
キングドラ | 滝登り | 逆鱗 | 竜の舞 | 身代わり | ラムのみ | 意地っ張り | すいすい |
ラティオス | 竜の波動 | 10万ボルト | リフレクター | 光の壁 | 光の粘土 | 臆病 | 浮遊 |
ウルガモス | 火炎放射 | 虫のさざめき | めざめるパワー岩 | 蝶の舞 | 虫のジュエル | 臆病 | 炎の体 |
マンムー | 地震 | 氷の礫 | ステルスロック | 吠える | 気合いの襷 | 意地っ張り | 厚い脂肪 |
ローブシン | ドレインパンチ | マッハパンチ | 冷凍パンチ | ビルドアップ | 残飯 | 意地っ張り | 根性 |
構築名はトゥりりりさんに一緒に考えていただきました、ありがとうございます!!
まず最初に、この構築のコンセプトは「ニョログドラ+壁構築」です。ニョログドラの裏択としての壁が非常に相性がいいと気づきこの構築を作成しました。
そもそもニョログドラの裏択というものは他の天候と比べて非常に自由度が高く、それゆえに多くの人が考察をしているとても興味深い分野です。例としては
・トリックルーム
ex.トノグドラナットボルト霊クレセローブ
・逆電磁波砂
ex.トノグドラナットシャンボルトガブ
・積みリレー(元は積みサイクルという名称が主だったが最近こちらに移行傾向にあるらしい)
ex.トノグドラカイリューハッサムガブクレセ
・受けループ
ex.トノグドララキグライラティブシン
などが挙げられます。
これらを見て感じたのが裏択とニョログドラとのシナジーについてです。裏択とニョログドラがシナジーしていないと選出幅が狭まりもったいないと感じました(例えばトリルクレセ+キングドラなどは全くシナジーがないので、その選出択が失われる)。
そこでニョログドラともシナジーする裏択として最適なものを模索していたところ、「壁構築+舞グドラ」に行き着きました。
元々キングドラというのは壁と非常に相性がいいポケモンです、なぜなら「等倍が多く抜群が少ない」タイプ相性をしているからです。これによりラティグドラのような選出択も生まれ選出に幅がでてきます。
このように構築のコンセプトが確定、次に個々の6体を決めていきます。
まず最初に肝心の壁要因ですが、これはラティオスを採用しました。アグノムやライコウでない理由は壁要因としてバレにくい(正確にはアタッカーの線も相手に警戒させる)ということと、ニョログドラと相性がいいことです。
次にキングドラ以外のアタッカーですが、これらに求められる条件として竜舞キングドラが止まりやすいポケモンに強いことが挙げられます。例としては
・鋼(グロス、ハッサム、ナット、ムドー、エンペ・・)
・B指数が純粋に高いポケモン(ヤドラン、ナンス、クレセリア、ブシン、パルシェン、ポリ2・・)←地味にEが多い
等が挙げられます。
これらに強くてかつ安定した数値と汎用性を備えたポケモンを探したところ、ウルガモスとロ−ブシンに行き着きました。ハッサムやキノガッサも候補として挙がりますが、対パルシェンを想定したときのことを考えてこの2匹を選択しました。
次にラストの枠ですが、この枠は後続のポケモンの全抜きを大きくサポートできるようステロを撒けるポケモンを採用しようと思っていました、個人的にステルスロックという技を非常に好んでいることも理由としてあります。
そしてステロ要因の中でも一番この枠に入るのに適していると思ったのがマンムーでした。理由としては
・壁ラティの苦手なスカガブの牽制
・5体に一貫する飛行タイプへの打点
・パーティに一体は欲しい電磁波無効タイプ(化身ボルト耐性)
・選出時でのポイヒガッサの抑制(重要)
・トノグドラとの相性がいい
等が挙げられます。
このように6体が確定、構築の攻め方としてはステロを撒く、壁を貼る等をして後続の積みATで抜いていくという非常にシンプルなものとなっています。
以下個別解説です。
1.ニョロトノ 図太い ゴツゴツメット
熱湯 冷凍ビーム 滅びの歌 寝言
H197(252) A72(個体値:0) B134(212) C115(36) D101(4) S91(4)
ゴツメ+冷ビで167-120カイリュー確定1
155-93キノガッサの身代わりを雨熱湯で確定破壊
204カイリューの鉢巻逆鱗耐え
ステロ+204カイリューの鉢巻逆鱗11/16耐え
ステロ+186カイリューの鉢巻逆鱗耐え
A[+2]イカサマで58〜69
182キノガッサのきあいパンチ+マッハパンチ確定耐え(115〜136,31〜37)
純正のレパルドーブルに解答を持つためにかなり変わった型を採用、ちなみにこの型は横浜のポケ勢のマサヤさんが使用していたもので、レパドーへの解答として適切に感じ自分も採用することにしました。レパドーだけでなくあくびカバルドンやラグラージ、キュウコン入りなどにも出せていけます。
水技はレパルダスに当てたら3割で機能停止させれるのが強いと思い波乗りでなく熱湯を採用しました。
2.キングドラ 意地っ張り ラムのみ
滝登り 逆鱗 身代わり 竜の舞
H151(4) A161(252) B115 D115 S137(252)
ASぶっぱ
177ボルトロスのジュエル10万ボルト確定耐え
182マンムーの地震+礫確定耐え
命中安心で瞑想の起点にならない、受けループ系統にある程度強い物理グドラ、ピン出ししても活躍できるのも強み。
割と裏択的な要素が強いので多くは出しませんが、出す状況としては
・雨ミラー
・受けループ
・バンガブボルトクレセ等の水の通りのいいスタン
等が挙げられます。
3.ラティオス 臆病 光の粘土
竜の波動 10万ボルト リフレクター 光の壁
H175(156) B101(4) C162(92) D131(4) S178(252)
177ボルトロスのめざ氷確定2耐え
202-120ギャラドスを10万ボルトで確定
壁下で161キングドラの眼鏡流星群確定耐え
構築の軸である壁ラティオス、ライコウやアグノムと違い相手はATの線も警戒しなければならないのが壁ラティの強みです。
構築のコンセプトから両壁は確定で、その場合主に①2ウェポン+両壁②1ウェポン+両壁土産、の2パターンが考えられます。両方を試してみましたが最終的に自身が壁を貼ったあとに広い相手を殴れる①の型を採用しました。この場合自主退場ができないので以下のデメリットが挙げられます
・スイクンやクレセの瞑想やウルガの蝶舞の起点になる
・ゴチルゼルにキャッチされて起点になる
前者の対策は、相手に壁だとわかられない立ち回りをして安易に積まれないようにする、もしくは先にこちらの積みATで展開する、後者の対策は、ゴチルがいた場合はラティを選出しない、などが挙げられます。
またラティの攻撃技ですが、自身がATになり広い相手を見たいので「龍技+鋼に通る技」の2つに決定。ガッサに隙を見せないキネシスも魅力的ですがラティに対して安易に胞子はうたれないことから採用は見送りました。
龍技は、連続してうてて命中安定の龍波動を採用、そしてサブウェポンは一般的にはめざ炎が採用されますが今回地雷枠として10万ボルトを入れています。採用理由としては
・構築全体が水(ニョロトノ、スイクン、ギャラドス)を誘ってるのでそれに刺さる
・めざ炎と違い最速にできるのでミラーに強くでれる
となります。
4.ウルガモス 臆病 虫のジュエル
火炎放射 虫のさざめき めざめるパワー岩 蝶の舞
H167(52) B88(24) C185(236) D125 S158(192)
最速霊獣ランド抜き
182マンムーの地震+礫を最高乱数×2以外耐え
167-120カイリューをステロ+[+1]めざ岩で14/16の乱数で1発
183-106ガブリアスを[+1]ジュエルさざめきで確定1
165-102ランドロスをステロ+[+1]火炎放射で確定1
207-136スイクンを[+2]ジュエルさざめきで確定1
207-205(砂下)バンギラスまでを[+1]ジュエルさざめきで確定1
以前はめざパを氷で運用していたのですが、その場合構築全体でナットシャン、ギャラドス等が非常に重くなってしまうので一貫性の強いめざ岩を採用。壁構築の苦手なウルガモスに対して刺さるのもおいしい。
壁下で積む前提ならシャンデラ、ヒードラン、ギャラドス、カイリュー、ボーマンダ等の広い相手と打ち合うことができます。そもそもめざ氷を採用するメリットがおおまかに見て対飛行ドラゴンなので岩にしてもさして問題ないと考えました。
しかし環境終盤になって急に耐久にがっつり振ったハチマキカイリューが増えてきたことからこの枠は氷でもいいかもしれません。
5.マンムー 意地っ張り 気合の襷
地震 氷の礫 ステルスロック 吠える
H185 A200(252) B101(4) D80 S132(252)
ASぶっぱ
地震+礫で151-115キングドラ乱数2(99〜117+40〜48)
地震+礫で167-89ウルガモスを乱数2(127〜150+25〜30)
氷の礫で183-116ガブリアスを乱数1(163〜192)
構築のステロ要因、基本的には初手に出してステロを巻いて適当に削って退場します。また、HP1で温存しておいたり、中盤に出して相手のATをとめる襷ストッパーとして使うこともあります。
吠えるを採用することによってパルシェンやビルドブシン、瞑想クレセ等の起点にならずに強気に初手出しができます。また吠えるを入れることで切る技は最終的につららばりを選択しました、広範囲のポケモンを削りたいので地震は切れず、また襷で耐えてステロからの礫で削るという流れが非常に強かったからです。
つららがないことでキノガッサ耐性が落ちますが、初手にマンムーと対面してくるキノガッサは基本的にスカーフで種ガンをうってくるか襷でマッパをうってくるかの2択なのでこの対面はラティ引きが安定行動となります。そして性格はキノガッサを抜く必要性がなくなったことから意地っ張り、これにより182マンムーの地震+礫耐え調整をしているウルガモスやキングドラを乱数で倒すことができます(乱数なので依存はできない、あくまでワンチャンある程度)。
そして吠えるのもう一つのメリットとして、相手のトリックルームを妨害することができます。クレセローブのような相手に吠える連打をすることでトリル展開させることなく後発で上からしとめることができます。
6.ローブシン 意地っ張り 残飯 (特性:根性)
ドレインパンチ マッハパンチ 冷凍パンチ ビルドアップ
H209(228) A178(12) B120(36) D114(228) S66(4)
C161キングドラの眼鏡流星群確定耐え
ビルド1積みのドレイン+マッパで151-115キングドラ確定。
C182ラティオスの眼鏡流星群を光の壁込みで3連耐え。(食べ残しの回復込み4連耐え。)
C161キングドラの眼鏡雨ハイポンを光の壁とドレインの回復+食べ残しの回復込みで2耐え。
徹子が解禁されてから壁ローブの特性も徹子が増えましたが、Dにがっつり振ってスイクンやニョロトノを相手にしたいことから特性は熱湯での事故に保険をかける根性一択だと自分は思っています。
技はビルドアップが確定で、次点に先制技のマッハパンチと場もちをよくするドレインパンチ、最後の枠はカイリューやボルトロスを意識して冷凍パンチを選択、しっぺがえしと迷いましたが瞑想ショッククレセやゴチルはビルドを積んでおけばドレパン連打で決して不利でないダメージレースが見込めることから今回は見送り。
持ち物は実質耐久を底上げし、かつバンギグライにハメ殺されないように残飯。
個別解説は以上です。
選出パターン
・対雨
マンムーラティローブ
ウルガマンムーグドラ(ゴチルナンス等がいたとき)
(キングドラの処理法は
・壁ローブの[+1]ドレパン+マッパで倒す
・雨眼鏡波乗りを舞グドラの起点にする
・マンムーの地震+礫で倒す
の3つ,下2つは不安定なのでできるだけ上で処理したい)
・対ノオースタン,壁,バンギクレセローブ
マンムーラティウルガ
・対カバドリ
グドララティローブ
・対受けループ
ウルガトノグドラ
・対レパル,対追い風,対晴れ
トノグドラ+α(大体マンムー)
●構築の長所
拘り持ち無し、命中100統一という個人的には理想の形に仕上がりました。また多くのポケモンが追加効果のある技(熱湯、冷ビ、滝登り、10万、火炎放射、冷パン)を持っていることや、6体のメンツが壁ラティであることを悟られにくいようになっていることも強みです。
●構築の弱点
全体的に低火力なので壁下で積む前提の立ち回りを強いられます。それと、初見殺しな要素や選出圧力を利用した相手依存の立ち回りがある程度含まれるので構築の中身が割れている相手には非常に不利になります。例として、ポイヒガッサは選出段階で出ないようにしてますが、実際にでてくるとほぼなすすべがありません。
長くなりましたが解説はこれにて終わります、見て下さりありがとうございました!
次のキツネの社mfオフでは5世代を締めくくるにふさわしい完成度の高い雨パで出場したいです(考えれたら)。
ではでは今回はこのへんで・。・v