レーティングシーズン10の終盤に回していた構築、複数人と通話で話し合ったりしてかなり煮詰めたものである。
最終的なレートは2101だった(勝率は6割ほど)。また7/11の九尾杯で使用したが残念ながら予選を抜けれなかった。
以下解説。
化身ボルトロス | ボルトチェンジ | めざめるパワー氷 | 草結び | 電磁波 | オボンのみ | 図太い | 悪戯心 |
ガブリアス | 逆鱗 | 地震 | ストーンエッジ | 炎の牙 | 拘りスカーフ | 意地っ張り | 鮫肌 |
ガルーラ | 捨て身タックル | グロウパンチ | 不意打ち | 冷凍ビーム | ガルーラナイト | 寂しがり | 肝っ玉→親子愛 |
ゲンガー | シャドーボール | 身代わり | 道連れ | 滅びの歌 | ゲンガナイト | 臆病 | 浮遊→影踏み |
バシャーモ | とび膝蹴り | オーバーヒート | めざめるパワー氷 | 守る | 命の珠 | うっかりや | 加速 |
スイクン | 熱湯 | 冷凍ビーム | 毒毒 | 眠る | ゴツゴツメット | 図太い | プレッシャー |
203ガルーラを軸に構築を組み始めた(参考:http://advantagesv.blogspot.jp/2014/08/203.html)。そして本来メガガルーラが止まってしまう耐久ポケモンに対しても積極的に選出できるこの型は対面構築(基本的にサイクルを回さず、対面の相手に役割を遂行していく構築)と相性がいいと感じた。
さらに、従来の203ガルーラの4枠目の技である冷凍パンチの仮想敵がメガマンダ、ガブ、ランド、カバルドン、ジャローダetc..であることから、冷凍ビームの方が刺さりがいいと感じて、捨て身タックル・グロウパンチ・不意打ち・冷凍ビームという構成のメガガルーラを使用することにした。
次に取り巻きの面子だが、メガガルーラが交代際に出てくる物理受けを倒すことができるので、後発の物理アタッカーが通りやすい場を作れる。そこ2体目にスカーフガブリアスを採用した。さらにガルーラガブリアスミラーの引き先となり、かつ多くの相手に対面で役割遂行できるゴツメスイクンを採用し、この3体を基本選出として添えた。
次に相手のスイクンが重いことや、ゲンガー、ゲッコウガ、バシャーモなどの高速アタッカーのストッパーが必要であったので化身ボルトロスを採用。
次に一定数いるオニゴーリ、ピクシー、受けループ等の害悪戦法の対策、そしてガルーラを通しにくい構築に対して強制11交換の可能な滅びメガゲンガーを採用。
最後に相手の鋼タイプに打点が少ないことから補完としてバシャーモを採用した。
結果としてORAS環境で高いKPである6体が入り、高い性能を持ったポケモンのみで固めることができた。
以下個別解説(全て理想個体として仮定)。
1.化身ボルトロス オボンのみ 図太い
ボルトチェンジ めざめるパワー氷 草結び 電磁波
H184(236) B132(236) C145 D105(36) S131
182岩石封じ2耐え
200鉢巻逆鱗耐え
182逆鱗オボン込み高乱数2耐え
200つららばり〜54
200氷の礫〜84
後出し、クッションの役割のために耐久オボン型。
技はめざ氷電磁波は確定で、電気技は今回はボルトチェンジを採用した。理由として構築に鋼タイプがいないことから、フェアリー特殊とボルトロスが対面した際に大きなディスアドになってしまうからだ。そのためボルトチェンジによって対面を作らせないことに重点を置いた。
またマンダマンムーの並びに役割を持たせるために草結びを採用し、マンムーにワンチャン打ち勝てるように図太いとした。対戦していく中で、なんだかんだガブリアスに安定する図太いが一番汎用性が高いと感じた。
2.ガブリアス 拘りスカーフ 意地っ張り
逆鱗 地震 ストーンエッジ 炎の牙
H183 A200(252) B116(4) D105 S154(252)
ASぶっぱ
メガガルーラで物理受けを削ってスカーフガブを通すことをメインの動きとする。ヤチェや襷のデメリットはミラーやゲンガーに隙を見せてしまうことであり、ガブガルを基本選出とした場合はスカーフのが合っていると感じた。また陽気スカーフに抜かれて負ける試合よりも指数不足で負ける試合のが多いだろうという予測から性格は意地っ張りを使用した。
技は逆鱗地震は確定で、逆鱗で拘ることのリスクと一貫性を考えて次にストーンエッジを採用、高い勝率を稼ぎにくいORAS環境では「2割で負ける」ではなく、「残り8割勝てばいい」という発想が合っていると思っている。最後の枠は構築全体でナットレイが重いので炎の牙を採用。これ以上命中不安技を入れたくないという個人の考えであるので、好みで大文字にしてもいいと思う。
フェアリーや鋼タイプが選出されているかいないかをしっかり見極めて動く必要があるので、先発で行動するのは得策ではない。相手の選出をしっかり見極めた上で行動するために後発に置くべきである。ただし冷凍パンチを誘発するために先発に置いて、即スイクン引きするということは頻繁にした。
3.ガルーラ ガルーラナイト 寂しがり
H203(180) A190(220) B108 C91(84) D121(4) S123(20)
捨て身タックル グロウパンチ 不意打ち 冷凍ビーム
H6n-1
182鉢巻ガブリアスの逆鱗確定耐え
222メガゲンガーの気合玉確定耐え
177ボルトロスの珠気合玉15/16耐え
グロ捨て身で207-183スイクン確定2
グロ捨て身で227-189クレセリア90%で2発
173-115ジャローダ冷凍ビームで89%で2発
171-110メガボーマンダを冷凍ビームで98.7%で1発
167-115メガゲンガーに冷凍ビームが42〜49
183-105ガブリアス97.4%で1発
準速キノガッサ抜き
構築の軸、クレセスイクンなどの数値受けを崩す以外にも、初手のジャローダ、ランドロス、カバルドンにゴツメ消耗をせずに攻撃できるという利点がある。そしてランドライコウやボーマンダ入りのような威嚇にも強い。後発で出てくる威嚇を入れたことで悠長に竜舞をするメガボーマンダを狩ることが可能。また道連れ連打してくるメガゲンガーに対して試行回数を稼げるので氷を引いて突破する確率が上昇する。
そして両刀ガルーラを採用する場合に問題となる性格だが、寂しがりを採用した。まず勇敢では初速でクレセリアやスイクンに抜かれてしまう(少しSに振られていればメガ後も)ことから先制で回復されるという危険性があるので選択肢から抜いた。次にBとDどちらを下げるかだが、ダメージ計算をいくつか行ったところBを下げてもメジャーな相手からの確定数が変わらないことからB下げで決定。おまけでダウンロード対策にもなる。
寂しがりにしたデメリットとしてメガボーマンダの捨て身タックルで乱数となってしまうことや、ゲッコウガの珠桁繰りを耐えなくなることがあるが、後続でこれらに厚くすることでよしとした。配分はグロウ捨身でクレセリアがそれなりに落とせるところまでAに振って残りを決定した。
4.ゲンガー ゲンガナイト 臆病
シャドーボール 身代わり 道連れ 滅びの歌
H157(172) B101(4) C200(76) D116(4) S200(252)
メガ進化前の耐久で、161ガルーラの肝っ玉捨身タックル15/16耐え
200ガブリアスの逆鱗15/16耐え
いつも使っている滅びゲンガー、耐久系の処理、害悪対策とかゆい所に手が届くのでどうしても抜けられない。
最近は祟り目やサブウェポンを搭載するなど多様な滅びゲンガーの型が存在するが、今回は
①受けループに選出して物理受け(メガヤドランなど)を処理するために、バンギ後出しに対応できる身代わりが必須。
②構築が苦手なナットレイやローブシンを強制11交換するために道連れが必須。
③後続の圏内に入れたり、ゴリ押しのために瞬間火力が必要。
などの理由からテンプレートな滅びゲンガーを採用している。
またボルトゴーリのような相手にはガルーラ選出をしないとボルトロスが重すぎるので、ガルゲン両選出をしてゲンガーをメガせずに扱う。
5.バシャーモ 命の珠 うっかりや
とび膝蹴り オーバーヒート めざめるパワー氷 守る
H155 A141(4) B90 C178(252) D90 S132(252)
CSぶっぱ
補完での採用、ガルーラやスイクンの通しにくい鋼(主にナットレイ)がいるときに選出する。この並びにおけるバシャーモはラムのみが一般的だが、ボーマンダやランドロスFCと組まれているときに逆に隙を見せてしまうことが課題だったので、特殊めざ氷を採用した。結果選出率が上昇して、勝率も安定するようになったのでこの変更は正解であった。
選出段階で非常に刺さっていることが多いが、不意のヤチェ、襷持ちに狩られないように前半でそれらを十分に削った上で後発に置いてフィニッシャーとする。
炎技は大文字ではなくオーバーヒートを採用している、連発できないが、メガゲンガーやカバルドンへのダメージ量を考えてこちらを選択した。ぶっちゃけここは好みだろう。
この枠の役割として鋼打点のある高速アタッカーということからファイアローも選択肢に挙がるが、対ボルトロス、ガルーラを意識するとバシャーモの方が優先度が高い。
6.スイクン ゴツゴツメット 図太い
熱湯 冷凍ビーム 毒毒 眠る
H207(252) B183(252) C111(4) D135 S105
HBぶっぱ
昔から使っている型、熱湯冷凍ビームの対面性能と毒眠るの潰し性能を両立しておりスイクンの型では最強だと感じている。
またスイクンを使用する上で気を付けなければならないのはボルトロスと対面したときの処理である。私は交代際に攻撃を当てた際のHP減少から耐久型かアタッカー(珠)かを判別して状況に見合った行動をするようにしてる。しかし珠の場合は突っ張ることが多い、なぜならガブリアスが交代際のめざ氷で倒された場合は後ろのガルスイクンがどちらもボルトロスに上から縛られてしまい絶望的状況となるが、スイクンを失ってもガブリアスが上からボルトロスを縛れているので前者ほど不利にはならないからだ。
しかし環境終盤では、ガルーラが身代わりを貼って熱湯を耐えてきたり、先制で身代わり瞑想をするクレセスイクンが出てきたりとメタを貼られている印象であった。
個別解説は以上となる。
●選出
メガ+クッション(ボルトスイクン)+フィニッシャー(ガブ、バシャ)が基本となる。
基本はガルーラ選出、ガルーラの通りが悪いときはゲンガー選出し、バシャガブの苦手な相手を11交換して全抜き体制を作る。
相手のボルトロスが重いので基本的にはガルガブ@1選出をしたい。
ちなみにミラーにはガブガルスイクン。
●弱点
ナットレイ、ローブシン、ヘラクロスが重い。これらがいる場合はゲンガー選出する場合が多い。
しかし絶対的に不利な構築はなく、あらゆる構築に5分5分で戦える印象。
●所感
この構築は「コンスタントに勝てるが上位に行けない(瞬間勝率が高くならない)構築」だと感じた。
実際2000台に乗ってからかなりの数対戦をしたが2000を切ったことは1,2回しかない、基本的に2030〜2070をキープすることができた、しかし2100を超えたのは最終の一回のみであった。
これは仮説だが、「あらゆる構築に6〜7割勝てる構築」と「特定の相手には勝てないがそれ以外の相手には7〜8割勝てる構築」という違いじゃないだろうか、前者がこの構築にあたり、後者が最終で1P目に行くような構築、オフで優勝できる構築にあたる。
この6体の並びはORASで最も完成度の高い並びと一部で言われていたりもするが、このような理由から上位に行けずに終わる結果となってしまいとても残念である(もちろん自分の立ち回り不足が原因という可能性も多いにある)。
解説は以上となる。
最近同じような構築が多い環境という意見をよく聞くので、そのような現状を打破できるような構築をこれから組んでみたい。
また直近のオフである東海シングルFESTAやバトルシャトゥーではいい結果を残したい。
今回はこの辺で・。・