6月の初旬から約1か月間使用し続けてきた構築です。オフには計5回出場し、以下のような成績となりました。
ポケラバーズ主催学祭大会:3位(46名)
ABCカップ:ベスト12(39名)
ちょくオフ:3-4予選落ち(64名)
第3回harvest:優勝(36名)
第1回ぽわおふ:ベスト8(40名)
4回予選抜けを果たし、内2回でベスト3と好成績を残すことができ非常に満足しています。しかし型バレで負ける試合がでてきたので公開することにしました。
霊獣ボルトロス | 10万ボルト | めざめるパワー氷 | 挑発 | 悪巧み | オボンのみ | 控えめ | 蓄電 |
カバルドン | 地震 | 岩石封じ | 怠ける | あくび | ゴツゴツメット | 腕白 | 砂起こし |
ガルーラ | 猫だまし | 捨て身タックル | 地震 | 冷凍パンチ | ガルーラナイト | 陽気 | 肝っ玉→親子愛 |
ゲンガー | シャドーボール | トリックルーム | 道連れ | 滅びの歌 | ゲンガナイト | 控えめ | 浮遊→影踏み |
ファイアロー | ブレイブバード | フレアドライブ | 羽休め | 剣の舞 | 命の珠 | 意地っ張り | 疾風の翼 |
スイクン | 熱湯 | 冷凍ビーム | 瞑想 | 眠る | カゴのみ | 図太い | プレッシャー |
耐久振り霊獣ボルトロスが環境に刺さっていると感じたので、これから構築を組み始めた。
具体的にはKPの高い対面構築のガルガブ以外の面子(化身ボルトガッサアロースイクンetc..)に対して強く、ガルガブの処理さえ他の2匹でできれば霊獣ボルトを通して勝てると思った。
そこでメガガルーラを確実に処理するポケモンとしてメガゲンガーを採用。メガガルーラの型が多様に存在する今、メガガルーラミラーで安定して勝つのは不可能だと思ったことから、メガガルーラ以外のメガポケモンを基本軸に置きたかったという背景もある。
次に3体目には「ガブリアスに後出しが可能で」「ガブ対面で引かれた時も確実に役割を果たせて」「ガルーラにもある程度強い」ポケモンが必要だったので、一番これらの条件を満たしたカバルドンを採用した。
このようにゲンガー・カバ・霊ボルトの3体を基本選出に置いた。対面構築を一番に意識しており、ゲンガーカバでガルガブを処理してラストに霊ボルトで〆るという立ち回りを目指す。
さらにこの基本選出の強いところは、各々が崩し性能や対害悪性能を備えているので、対面構築以外にも幅広い構築を相手できることだ。例としてボルトゴーリやクレセドランにガルーラガブリアスが同居しているパターンでも、基本選出を抑制されることなく通していくことができる。
またこの基本選出をできるだけ広い相手に通していけるよう、それぞれの技構成・配分を工夫している。これによって所見殺し性能も兼ね備えた。
裏の3体は中々最適なものが見つからず、5回のオフの中で面子を調整しながら試行錯誤していった。結果として以下の3体が結論となった。
・メガゲンガーが相手しづらいリザードン、ボーマンダと戦えて、カバルドンの苦手な特殊高火力を上から殴れる猫捨て身メガガルーラ
・対カバルドン展開と、ゲンガーが出せない時に崩しを担当する瞑想スイクン
・カバスイクンが激しく呼ぶ草タイプを起点にできて、霊ボルトと相性がいい珠ファイアロー
以下個別解説。
1.霊獣ボルトロス オボンのみ 控えめ
10万ボルト めざめるパワー氷 挑発 悪巧み
H184(236) B109(148) C182(4) D100 S136(120)
H4n調整
S最速キノガッサ抜き抜き
残りB
184-100化身ボルトロスを[+2]10万ボルトで確定1
183-105ガブリアスにめざ氷が156-188
207-135スイクンに10万ボルトが138-164
167-115メガゲンガーに10万ボルトが81-96
135-80キノガッサにめざ氷が104-124
167-70ギルガルド(ブレード)に10万ボルトが132-156
158化身ボルトロスの[+2]めざ氷耐え
200ガブリアスのストーンエッジ耐え
125スイクンの冷凍ビーム2耐え
178バシャーモの火炎放射2耐え
146ファイアローの鉢巻フレアドライブ耐え
192メガガルーラの[親子愛]秘密の力+不意打ち耐え
191メガゲンガーのヘドロ爆弾2耐え
構築の軸、技構成は10万ボルトとめざ氷は確定で、耐久ポケモンで止まらないために悪巧みも確定、最後の枠は気合玉が一般的だが今回挑発を採用している。
同様の技構成として最速化身ボルトロスが有名だが、挑発の仮想敵としてはキノガッサ、ギルガルド、毒ボルト、カバルドン、ピクシー、クレセリア、ラッキー、ソーナンスなどの低速〜中速であり、霊獣ボルトでも機能すると思ったのがきっかけ。
気合玉が無い弊害としてはメガガルーラ、バンギラス、ナットレイ、マンムーが挙げられるがこれらはメガゲンガーで11することを前提に立ち回るので困ったことはなく、むしろ挑発を持つことで得られる選出幅の方が大きかった。
余談だが、当初は図太いHB基調でS123を採用していた、しかしキノガッサ意識のS123が有名すぎて抜かれることが頻発したので耐久を捨てて火力とSを上げた。これによってマリルリの腹太鼓アクアジェットとメガヘラクロスのロックブラストを耐えなくなってしまったがこちらの型にして正解だった。
2.カバルドン ゴツゴツメット 腕白
地震 岩石封じ 怠ける 欠伸
H215(252) A132 B187(252) D93(4) S67
HBぶっぱ
182鉢巻ガブリアスの逆鱗100-118
111スイクンの熱湯110-132
172メガクチートの[+2]じゃれつく186-220
地震+霊ボルトの10万+砂ダメ×2で207-183スイクン確定
157-145メガクチートに地震が104-126
メガゲンガーor霊ボルトとガブリアスorバシャーモorファイアローが対面したときに引き先となる。技構成はスイクン、メガクチートへの削りとして地震、ファイアロー入りに基本選出するために岩石封じ、スカーフガブリアスとラスト対面したときのために怠ける、そして有利対面を作った時に交代際にも一貫する欠伸。
基本的にはガブリアスを見るために扱う、ガルーラは見れなくもないが冷凍ビームをもっている個体が多いので基本的には相手にしない。またメガクチートに強いと思われがちだが対面でしか安定しないので後出しはできるだけ避ける。
そしてガブリアスと違って一番の欠点は特殊高火力に弱いことである、サザンドラ、ゲッコウガ、ニンフィアなどがいたときは基本的に選出しない、選出していいのは欠伸でその相手を眠らせた後の積アタッカーの展開を止める相手がいないときである。
3.ガルーラ ガルーラナイト 陽気
猫だまし 捨て身タックル 冷凍パンチ 地震
H181(4) A177(252) B120 D120 S167(252)
ASぶっぱ
197メガボーマンダの捨て身タックル144-171
基本選出にメガガルーラがいない場合、補完採用のメガシンカは出来る限りガルーラを採用したい。
後述するが今回メガゲンガーが最速でないのでメガマンダ、メガリザードンに初速を抜かれてワンキルされてしまう。そこでそれらを相手にできるよう最速猫捨て身冷パンを採用した。基本選出が低速で固まっているので速いガルーラは補完として相性がいい。
またカバルドンやマンダ意識で冷凍ビームを持たせるのも検討したが、仮想敵以外にはAを大幅に削って汎用性を落としていることから今回は見送った。
しかしメガリザードンYには同速負けで落とされる可能性があったり、ゴツメポケモンに引かれたら辛いなど安定性は高くない。これらのケアとして瞑想スイクンを裏に置くことが多かった、具体的にはオーバーヒートでCの下がったリザードンを起点にしたり、カバルドンに対して後出ししたり、冷パンで落としきれなかったメガマンダを冷凍ビームで処理したりである。
4.ゲンガー ゲンガナイト 控えめ
シャドーボール トリックルーム 滅びの歌 道連れ
H159(188) B101(4) C210(4) D125(76) S180(236)
191メガゲンガーのシャドーボール138-164(14/16耐え)
177化身ボルトロスの眼鏡サイコキネシス146-172(9/16耐え)
157-125メガゲンガーにシャドーボールが152-182(14/16で1発)
135-80キノガッサにシャドーボールが118-141(+砂ダメ2回で最高乱数以外1発)
基本的に初手に出して、霊獣ボルトの苦手な相手と11交換する。ウェポンがシャドーボールのみで範囲が狭いので突破はそこまで期待せずに積極的にみちづれしていく。
ガルーラスタンには必ず選出するようにしたいが、S上昇系の積み技持ち(ウルガ・バンギ・カイリューetc..)に起点にされてしまうことが課題であった。そこでトリックルームと滅びの歌を持たせることでSを上げられても確実に11交換を決められるようになり、選出幅が広がった。また電磁波や岩石封じを被弾した後も機能停止しなくなるなど、トリックルームはメガゲンガーを動かすにあたって非常に汎用性のある技だと感じている。
ゲンガーの調整は以下を参照した(→http://rudxwa19.hatenablog.com/entry/2016/04/30/184635)、この配分にすることで初手ゲンガーミラーになっても有利な確率で突破することができる(珠ゲンガーやCSメガゲンガーは辛い)。ミリ耐えされたり襷で耐えられてもカバルドン交代することで砂ダメで処理することが可能。
ここで気を付けなければならないのは、トリックルームを発動するタイミングは相手依存であるので、後発のポケモンは「トリックルームを利用する前提のポケモン」ではなく「トリル下でも非トリル下でも機能するポケモン」でなければならない。今回は基本選出が低〜中速で固まっているのでこの条件を満たしている。
5.ファイアロー 命の珠 意地っ張り
ブレイブバード フレアドライブ 剣の舞 羽休め
H179(204) A146(252) B91 D89 S153(52)
準速100属抜き
Aぶっぱ
残りH
ボルトロスが苦手なサーナイト・ニンフィア・ラティオス・ゲッコウガ・ナットレイなどがいるときに選出する。ボルトロスやカバルドンなど電気に後出しできるコマが多いのでとても扱いやすかった。
ラティオスやゲッコウガなどの高速アタッカーを上から殴って行きたいのと、カバルドンの欠伸で展開できるように珠剣舞型を採用。配分はトリル下で腐らないようにSを最低限にしたHA基調にした。
しかし持ち物や配分はもう少し考える余地があると思う。
6.スイクン カゴのみ 図太い
熱湯 冷凍ビーム 瞑想 眠る
H207(252) B176(196) C114(28) D136(4) S109(28)
184-101ボルトロスを[+1]冷ビでオボン込み確定2
カバルドンを筆頭とした、ガルーラが止まってしまう耐久を起点に展開する&ラティオスやリザードンYなど能力下降技で上からガルーラをワンキルしてくる相手を起点に展開する役割。
またマリルリやナットレイに対して熱湯連打で火傷を狙う立ち回りをすることがあるのでHB基調にした。
●選出
・対面構築、ガルガブクレセドラン
ゲンガーカバボルト
・クチート入り
ゲンガーカバ@1
・受けループ
ゲンガーボルトスイクン
・ボルトゴーリピクシー
ボルトゲンガー@1
・マンダorリザ入り
ガルーラスイクン@1
ボルトゲンガー@1(交代読みを駆使する必要があるので少し不安定)
・高火力フェアリー入り、ゲッコウガ入り
アロー@2
基本選出の汎用性が高いので迷ったら積極的にする。
●弱点
ガルゲン両方を上から縛ってくる相手:ゲッコウガ、ラティオス、リザY、珠ゲンガー、CSメガゲンガー
カゴ、ラムを持ってる可能性があってカバルドン対面を作られたときに引けない相手:マリルリ、ゲッコウガ
●雑感
霊ボルトの弊害となる相手はメガ・非メガ、数値の高い低い問わずゲンガーで処理する。一般的に「相手の弱いポケモンと、強いポケモンであるメガゲンガーを11交換すること」や、「数値の高いメガシンカをアドを取りに行くのではなく、11交換する前提で採用して立ち回ること」は後ろ向きだと言われよくないとされる。
しかもゲンガーだけでなくカバルドンも受けや欠伸による場づくりのポケモンなので、基本選出の中では実質ボルトロスのみが戦闘要員となっている。
しかしこのような後ろ向きな場作りをして、特定の一体を通す立ち回りが十分通用することをこの構築で証明できた。そして「後ろ向きな場作り」というワードから構築名をこのように決定した。
解説は以上です。
今のところ出る予定のオフは裏日本対戦会、MASTERSオフ、JPNOPEN、東海シングルFESTA、沖縄オフです。もうすぐ6世代も終わりなので、悔いのないように向き合っていきたいと思います。
では今回はこの辺で・。・