第4回アシパオフ4位構築「龍舞キングドラ」

第4回アシパオフ 4位(32名)
さざなみバトルマッチ#22 2位(29名)
第4回杜のヨウカン2-3 落ち

天候やフィールドなどが多く使われている環境に触発され、過去に愛用していた雨構築を使いたいと考えた。しかしすいすいのポケモンの多くは、すいすい時に[+1]ハバタクカミやテツノツツミを抜けないことが問題であった。

そこでS上昇の積み技を覚えたすいすいアタッカーなら上記を解決できると考え、竜の舞を覚えたキングドラを採用した。

Sにほぼ振らなくともすいすい+竜の舞で[+1]テツノツツミに加えて一般的な軽業オオニューラのラインまで抜くことができる。

またキングドラはウェーブタックルを習得しており、過去の物理型の弱点であった火力不足を解消していることも追い風だ。

では次に考えるべきは基本選出である。

雨始動のパターンとして「ニョロトノ」「ペリッパー」「手動雨乞い」がある。

今は雨が永続ではない上にキングドラが積み技から抜き体制に入ることから湿った岩でターンを伸ばさなければ話にならない。そうすると脱出ボタンを持たせられないため、キングドラをスムーズに場に出す手段は限られる。そのため上記の手段を持たないニョロトノは除外。

次に手動雨乞いを試したが、挑発や叩き落とすを打たれるなど再現性がとれない状況があったり、技を打つために1ターン消費するため雨を再度降らせる展開がとても取り辛い。

以上からとんぼがえりを持たせたペリッパーを雨要因とした。ペリッパーキングドラと並べる3体目を次に考える。

雨+龍舞を積んだキングドラが止まるポケモンの多くが気合の襷とマルチスケイルであることから、ステロ撒きと組ませたい。またステロが撒けなくとも1体+αを持っていく性能が必要である。

そこで頑丈ジャポのみブリジュラスを採用。雨構築に入れることで相手にエレクトロビームの可能性を示唆できるという付加価値もある。

 

ブリジュラス+ペリッパーキングドラを基本選出として、次に裏選出を考える。

ブリジュラスが初手で非常に腐りにくい性能であることから、ブリジュラス+2で選出できるような並びが望ましい。

裏選出の最低条件として「相手のブリジュラスに強い」ことがあった、採用率の高いポケモン(BIG~と呼ばれるものたち)の一員でそれ一匹でキングドラが完全に止まってしまうため、裏選出はそれに非常に強くする必要があった。

始めは霊獣ランドロスを採用してみたが、クリアチャームアイススピナーカイリューの増加を感じて見送った。次にステロとの親和性がある欠伸ガチグマを採用したら手に馴染んだためこちらも本採用とした。

ブリジュラス+ガチグマと並べるポケモンとして、ステロ欠伸で削れた相手を一掃できる高速アタッカーが相性がいい。そこでブエナハバタクカミを採用した。ハバタクカミはとても性能が高く、採用の余地がある場合は積極的に採用したい。

上記の5体である程度完結したため、6体目は特定構築へのメタに特化してよいと考えた。そこで受けループ系統に強くなれるジャローダを採用した。

上記の流れで6体を決定した。その結果特殊ポケモンが非常に多い並びとなり、相手の特殊受けを選出誘導してキングドラの物理技の刺さりをよくすることができた。

 

以下個別解説。

 

1.ペリッパー 湿った岩 のんき 雨降らし テラス草
暴風 ウェザーボール とんぼがえり 羽休め
H167(252) A70 B167(252+) C115 D91(4) S63(-0)

最遅HB

とんぼがえりは確定で、物理相手とのタイマンでごり押しの効く羽休め採用。
攻撃技は暴風・ウェザーボール・冷凍ビームから選択である。


テラスはキノガッサモロバレル用に草にしたが、テラス頻度は低い。

2.キングドラ フィラのみ 意地っ張り すいすい テラス水
ウェーブタックル テラバースト 竜の舞 身代わり
H180(236) A161(252) B116(4) D117(12) S106(4)

HP3n調整
DL調整B<D
S[+1]で最速霊獣ランドロス抜き
[雨下]S[+1]で最速テツノツツミ抜き軽業オオニューラを余裕をもって抜き
HP1からフィラ発動後、204カイリューの神速を12/16耐え
153-107くらいの水テラスハバタクカミを[雨][+1][テラス]ウェーブタックルで確定1

 

5世代の頃からキングドラはなぜか特殊の警戒が強く、竜の舞を積む隙を与えられやすい。

基本的には竜の舞+ウェーブタックルで完結しているが、拘り眼鏡の印象から状態異常技を打つことを躊躇われないため、身代わりの価値が高いと感じ採用した。

4つ目の技について

HP管理がとても繊細で、常にウェーブタックルを打っていると消耗して先制技の圏内に入ってしまう、また接触技のためゴツゴツメットも痛い。

それを抑えるためにテラバースト水を採用した。逆鱗やスケイルショットを持たせたところでドラゴン相手に択だらけなので、水技のみに特化する方針としたが正解だった。

竜技を切ることで完全に勝てなくなるのが水オーガポンだけで、そこは割り切ることにした。

雨構築の個人的な解釈として「基本選出である雨は頻繁に出せるわけではないが、刺さる相手に対してイージーウィンする」というのを目指したい。そのため広く出すことよりも強みを伸ばす方向で考えた。

 

絶対出せないパターン→水オーガポン、ヘイラッシャ、ブリジュラスがいるとき

タケルライコも怪しいが迅雷vs身代わりの択に勝つ覚悟を持って選出することもあった。

テラス率はほぼ100%。

 

3.ブリジュラス ジャポのみ 臆病 頑丈 テラス水
流星群 ラスターカノン ステルスロック 吠える
H165 B150 C177(252) D86(4) S150(252+)

CS

 

ほぼジャポブリジュラスのテンプレートだが、ミラーコートを採用すると
・パオジアンに流星群を打つ必要があり1割のリスクを負う
・有名になりすぎて身代わり、欠伸などでごまかされそう
などのデメリットが気になった。そのためラスターカノンを代わりに採用している。

テラス頻度は0、鋼やドラゴンでもいいまである。

 

4.ガチグマ赫 オボンのみ 図太い 心眼 テラス虫
ブラッドムーン 大地の力 あくび 月の光
H220(252) B165(76+) C155 D108(180) S72

187ハバタクカミのムーンフォース2耐え

 

コンセプトの欠伸、ブリジュラスへの打点で大地の力、特別な理由が無い限り外すべきでないと考えているブラッドムーンの3つが決まり、ラストの枠で悩んでいた。

始めは瞑想だったが、対戦を重ねる内にガチグマの場持ちが勝率に結びついているように感じたため瞑想から月の光に変更した。

耐久に振ったガチグマを2発で倒せるポケモンは限られるため、月の光がとても生きやすい。また、高すぎる数値から欠伸+回復で嵌めて行く様は7世代のカビゴンを彷彿とさせる。

持ち物はジャローダと残飯の取り合いになった結果、受けループと戦う時の方が残飯が生きやすいと考えて代替案のオボンのみを持たせた。

 

テラスタイプについてだが、ブリジュラスと並べた時に地面技の一貫が気になり毒にするのを躊躇していた。しかも相手の霊獣ランドロスは草結びを打ってくるため水も怪しい、ハバタクカミと重複するフェアリーも考え物だ。

そこで虫テラスであれば、条件を全て満たせると考えた。虫タイプは強いタイプではないというのが一般的な認知であるが、雨の並びで炎タイプを抑制していることから、岩と飛行だけを気にしておけばよい。しかし岩飛行の高火力技は

・岩オーガポンの蔦棍棒
カイリューの飛行テラバースト
・飛行テラストドロクツキのアクロバット

など打つ相手がかなり解りやすい。霊獣ランドロスの飛行テラバーストに関してはブリジュラスの流星群でのダメージ量で特殊受けが判明した時点で切ることが出来る。

実際ガチグマのテラス率は9割以上だったが、虫で弱かったと感じることはあまりなかった。環境によっては十分選択肢になるテラスタイプだと感じた。

 

5.ハバタクカミ ブーストエナジー 臆病 古代活性 テラスステラ
シャドーボール ムーンフォース 身代わり 瞑想
H131(4) B75 C187(252) D155 S205(252+)

CS

 

終盤に削れた相手へのスイーパーとして選出するため電磁波祟り目やドレインキッスではなくシャドボムンフォが確定、ミラーに対して「まだまし」である最速CSを採用した。
タケルライコに強くしたかったため残りは瞑想身代わりとした。

 

テラス頻度は低い。

 

6.ジャローダ 残飯 臆病 天邪鬼 テラス岩

リーフストーム テラバースト 挑発 光合成

H161(84) B115 C119(188) D115 S179(236+)

こちらの配分を使用させて頂きました、ありがとうございます!

【SV S14 最終3位】宇宙最強カイリュー - Multimags

 

水ウーラオス、特に火力強化アイテム持ちが辛いためそれらの選出を抑制する効果も期待している。
受けループ系統には非常に有効に働いてくれた。ただし受けループに高速アタッカーを採用しているパターンに何回か当たったので、そのようなパターンへの立ち回りを確立する必要があった。

選出率は低いものの、選出したときはテラス頻度100%。

 

 

個別解説は以上です。

 

●選出

①ブリジュラス+ペリッパーキングドラ
基本選出

②ブリジュラス+ガチグマ+ハバタクカミ
一番選出率が多い

ペリッパーキングドラ+ハバタクカミ
ステロを撒かなくてもよく雨が刺さるとき

ジャローダ+2
対受けループ、グライオンがいるときはガチグマを出しにくい

 

●欠点

・雨選出をしたときカイリューブリジュラス対面の初手テラス+スケイルショット
・HB水テラス悪だくみサーフゴー
ペリッパーと積み技持ちが対面してとんぼがえりのターンに展開される。


噛み合いゲーミング要素が強く、長期間使うのには限界を感じたのでここで気分を一新して公開することにした。

 

 

解説は以上となります。


3月はオフの予定が多いため、忙しくも楽しい日々が送れそうです。
では今回はこの辺で

 

ガチグマのテラスについて毒でも成立すると長文アドバイスをくれたしざよちゃんねるさん

すいませんでした。

 

-追伸-

 

この度、第6回真皇杯を開催することが決定いたしました。

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