第１０回キツネの社mfやポケサーリーグ、いくつかの学祭の大会で使用した構築です。おそらく最後の５世代構築記事になるでしょう。
納得いく結果を出す前に５世代が終わってしまったのが悲しいですが、それなりに煮詰めた構築なので文におこすことにしました。
では説明に入っていきます。
| ニョロトノ | 熱湯 | 冷凍ビーム | 滅びの歌 | アンコール | ゴツゴツメット | 図太い | 雨降らし |
| ラティオス | 流星群 | 波乗り | 瞑想 | 身代わり | ドラゴンジュエル | 臆病 | 浮遊 |
| カイリュー | 逆鱗 | 神速 | 馬鹿力 | 寝言 | 拘り鉢巻 | 意地っ張り | マルチスケイル |
| ハッサム | 虫食い | バレットパンチ | 燕返し | 剣の舞 | 鋼のジュエル | 意地っ張り | テクニシャン |
| マンムー | 地震 | つららばり | 氷の礫 | ステルスロック | 気合の襷 | 陽気 | 厚い脂肪 |
| 化身ボルトロス | 10万ボルト | めざめるパワー氷 | 馬鹿力 | 電磁波 | 電気のジュエル | 無邪気 | 悪戯心 |
５世代終盤になってトルネロスやガマゲロゲなどキングドラ以外の雨エースを採用した雨パをちらほら見かけるということで、今回は１回やってみたかったキングドラのいない雨パ、いわゆるトノ単、トノスタンという形の構築を組むことにしました。前回の雨パ（http://d.hatena.ne.jp/cloudia220/20130930/1380544360）が個人的に物理グドラ入りの集大成に近いものだったというのも理由としてあります。
そこでまず雨エースを何にするかなのですが、今回はラティオスを選択しました。個人的に好きなポケモンで愛着があるというのも大きな理由ですが、その他の理由としては次が挙げられます。
①ニョロトノとの相性補完がいい
・・グドラやトルネと違い、草電気を半減できるラティオスは水単であるトノと相性がいい。
②雨への依存度が低い
・・すいすいのように非天候で腐ることもなく、暴風のような命中不安定技もない。
③種族値が高い
・・ゴルダックやガマゲロゲではなくラティオスである理由。
④瞑想を使える（重要）
・・高いSからの瞑想は非常に強力である。抜き性能が上がるだけでなく、特殊な戦術（壁、受けループ、トリックルーム）への強力な勝ち筋になり得る。
〜④の説明について〜
・対受けループ
瞑想を2回積めば雨波乗り＋ジュエル流星でBSラッキーが確定、BDもゴツメダメや熱湯ダメ１回でも入れば確定になる。
・対トリル（クレセローブを想定）
クレセ対面でトリルに合わせて瞑想をし、次に身代わりを挟めば冷ビがない限り完全に起点。冷ビがあっても三日月の舞か冷ビかでこちらが有利な択ゲーをしかけることができる。
・対壁
壁ポケモンは瞑想の起点になるものが多い（ライコウ、ロトム、クレセリアetc..）。
本来雨パというのはこれらの戦術に弱いものでかつこれらが雨対策としてとられることも多いのですが、今回は基本選出でこれらを対策できておりよりいっそう基本選出がしやすくなっています。
次に基本選出となるニョロラティ＠１を考えます。
ここで雨下のラティオスが苦手なものを挙げていくと、以下の通りになります。
〜タイマンで勝てないもの〜
・スカーフ竜、キングドラ・・上から一方的に倒される
・バンギラス・・タイプ相性や圧倒的な特防からタイマンでは負ける上に追い討ちで確実に仕留められる
・ハッサム、ナットレイ・・タイプ相性からかなり不利、積んでいればワンチャン勝てるがかなり不確実
・襷持ち・・ガブリアス、化身ボルトロス、マンムー、ユキノオーが筆頭
＊また化身ボルトロスは道具に関わらず電磁波でラティオスを機能停止させてくるので特別の対策を施したい
〜タイマンは勝てるが、流星群を打った後に起点にされるもの〜
・ウルガモス
・クレセリア、ゴチルゼル、スイクン
また、ここで一つ気をつけなければいけないのは「できるだけラティオスが流星群を打たざるをえない状況を作りたくない」ことです。流星群のC[-2]補正というのはシングルではとても大きな隙であり、序盤や中盤で流星群を打ってしまうとジュエルを消費してしまう上に相手の起点になる可能性が極めて高いです。
なのでラティオスは出来るだけ雨波乗りで相手を倒していき、終盤で流星群を使って相手を倒しきるというのが理想の流れです。このために基本選出となるトノラティ＠１に求められる条件は「波乗りの通らない相手に高打点があるポケモン」となります。
ここで＠１に選ばれたのは化身ボルトロスです。
波乗りの通らない水タイプやラティオスに強いハッサムに対してタイプ一致の電気技を打てることや、バンギラスやナットレイに馬鹿力を打てること、ラティオスの上をとるポケモンに対して電磁波をうち機能停止にできることなど採用したら基本的腐らないポケモンです。
また電磁波→ラティの身代わり連打や、電磁波→トノのアンコ縛りなど柔軟な試合運びもできます。
以上この３体を基本選出として、残りで穴埋めを行っていきます。
まずこの３体はスカーフガブリアスが非常に重いことが見て明らかです。最近は襷か竜ジュエルがほとんどですがスカーフも少なからず存在します、なのでまず裏の３体はスカーフガブを牽制するポケモンにすることが条件となります。
ここで最初におもいついたのはハッサムです、ラティオスの相棒としてはこれ以上ないポケモンであり相手に龍技で拘ることを躊躇させる十分な圧力を持っています、ラティミラーに強いのも美味しいです。
また雨とのシナジーもあり、タイプ不一致のめざ炎や火炎放射などでハッサムを対策してる型は雨にされることで一気に苦しくなります、クレセリアやユキノオーがそのいい例でしょうか。
次に５体目ですが、ガブを選出段階で牽制するポケモンがもう一体は欲しいということと、トノラティとの相性や展開補助のためにマンムーを採用しました。パーティに一体は欲しい電磁波無効枠でありステロでラティ等のATの全抜き補助もできます、もちろんトノとの相性も抜群です。
この時点でトノラティボルト化身ハッサムマンムーまで確定、この時点で対雨が非常に薄いので最後の６体目には雨に役割を持てるポケモンが望まれます。
この枠はローブシン→キノガッサ→バシャーモ、とだいぶ瞑想しましたが、最終的にカイリューとなりました。
カイリューをいれることでマンムーカイリューハッサムの並びを作ることができ、雨に圧力をかけれる上にそれ自体も強力な基本選出になりえます。カイリューを入れることでパルシェンマンムーあたりに薄くなりますが、トノの選出率が高い構築なのでそのあたりは大丈夫だろうと考えました。
以下個別解説です。
1.ニョロトノ ゴツゴツメット 図太い
熱湯 冷凍ビーム 滅びのうた アンコール
H197(252) B134(212) C115(36) D121(4) S91(4)
1/16ダメ＋204カイリューの鉢巻逆鱗耐え
ゴツメ＋冷凍ビームで167-120カイリュー確定１
177ボルトロスの10万ボルト耐え
200マンムーの地震高乱数２耐え(84〜100)
単体性能の高い型がいいので脱出ボタンは除外、スカーフも起点になるので除外。そこでラティがカイリューハッサムの並びに弱いことからそれらに強いゴツメを採用。カイリューハッサム以外にもローブシンへの削り、パルのストッパーにもなり、受けループにも強い型です。
技構成はテンプレ４つ、アンコを守るにするパターンもありますが、ブシンのビルドやラッキーの補助技をアンコする機会が多かったので今回はこれで決定。
基本的にクッションにしたりラティの圏内まで削ったり滅びアンコで起点を作ったりなどが役割です。ゴツメトノが刺さってる構築が結構多く、選出率は非常に高かったです。使っててゴツメという道具の強力さを実感させられました。
2.ラティオス ドラゴンジュエル 臆病
流星群 波乗り 瞑想 身代わり
H155 B101(4) C182(252) D130 S178(252)
CSぶっぱ
雨[+1]波乗りで146-100ハッサム確定
ステロ＋雨[+1]波乗りで167-100ハッサム確定
[+2]雨波乗り＋[+2]ジュエル流星群で325-126ラッキー確定２
ステロ＋波乗り＋ジュエル流星群で182ラティの眼鏡流星２連耐えバンギラス確定
200ハッサムの[+2]バレットパンチ14/16耐え
瞑想身代わりラティオスが雨の苦手な壁、トリル、受けループ等に強いと思い採用した。技はこの２つは確定で、メインウェポンで火力重視の流星群を採用、そしてラス枠はめざ炎や竜波動でなく雨の恩恵を受ける波乗りにした。波乗りを採用するメリットは以下の通りです。
①炎４倍弱点以外には雨波乗り＞めざ炎、で入る
②最速を保てる
③竜波動と違いジュエルを消費しない
また後述の鉢巻カイリューと合わせてランドトノグドラ等の脱出雨にも強いです。
3.化身ボルトロス 電気のジュエル 無邪気
10万ボルト めざめるパワー氷 馬鹿力 電磁波
H155(4) A135 B90 C177(252) D90 S179(252)
CSぶっぱ
200ハッサムの[+2]ジュエルバレットパンチ耐え
ジュエル10万ボルトでD100ハッサムに142〜168
ジュエル10万ボルトで155-90ボルトロスを確定１
207-131バンギラスを馬鹿力で中乱数1発（188〜224）
ハッサム、スイクン等を意識して採用、器用なポケモンなので基本的に腐りません。持ち物は削りやミラー意識の電気ジュエル。
技はほぼテンプレですが、バンギラスに基本軸が弱いので馬鹿力を採用。挑発も欲しい場面は多いのでバンギ入りへの選出択を狭めていいなら挑発もありでしょう。馬鹿力はバンギ入りには打つ場面は多く助かったことも多いですが、スカーフバンギを切った立ち回りを強いられることも多いです。
4.ハッサム 鋼のジュエル 意地っ張り
虫食い バレットパンチ 燕返し 剣の舞
H157(92) A198(236) B129(68) D101(4) S99(108)
205ドリュウズのジュエル地震を最高乱数以外耐え
くーるじーさんのハッサムの配分（http://d.hatena.ne.jp/coolg-nittan/20131007/1381140850）を使用させていただきました。ありがとうございます！
ミラーを意識して回避系にも強い燕ハッサム、記事を書く直前までレパルダスやカバルドン意識のラムのみを持たせていたのですが、ラムハッサムの単体性能が非常に低くマンムーカイリューハッサムという選出をしたときの汎用性に欠くと感じ鋼ジュエルに変更、また耐久にがっつり割いている型なので珠は除外。
また、もしボルトロスに挑発を持たせてる場合は挑発ボルト＋ジュエルハッサムでカバドリラティを崩すことができます。詳細は上のくーるじーさんのブログをご覧ください。
雨やノオースタン、ラティミラーに主に出していきます。またトノハッサムという選出も不意のめざ炎に怯える必要がなくとても強かったです。
5.カイリュー 拘り鉢巻 意地っ張り
逆鱗 神速 馬鹿力 寝言
H184(140) A202(236) B118(20) D121(4) S114(108)
182ガブリアスの鉢巻逆鱗最高乱数以外耐え
161キングドラの眼鏡流星最高乱数以外耐え
準速バンギ抜き
大根さんの鉢巻カイリューの配分（http://d.hatena.ne.jp/D_con/20130820/1377014035#seemore）を使用させていただきました、ありがとうございます！
トノグドラナット意識で馬鹿力を採用したかったので竜舞型ではなく鉢巻。逆鱗神速は確定でラス枠は炎のパンチと迷いましたがハッサムのラムを外したことから催眠耐性が薄くなったと考え寝言を採用。
基本的に逆鱗と神速しか打たないのでとても使いやすいポケモンでした。
また最近はいませんがランドトノグドラ、ボルトトノグドラの並びはラティ身代わり→流星群→・・→カイリュー神速連打、で崩せます。
6.マンムー 気合の襷 陽気
地震 つららばり 氷の礫 ステルスロック
H185 A182(252) B101(4) D80 S145(252)
ASぶっぱ
いたって普通のマンムー。つららおとしや吠えるを採用することもありますが、今回は初手以外にも中盤でストッパーとして選出することもあるので、身代わりを貫通できるつららばりを選択。
選出パターン
ボルトトノラティ
マンムーカイリューハッサム
主にこの２つ
またラティハッサムカイリューやマンムーラティハッサム、カイリュートノラティなども選出しやすい。
構築の弱点としてはラティより速いポケモンがやはりめんどくさいです。また岩がとても一貫するのでバンギテラキあたりもきついです。
解説は以上となります。また、学祭シーズンに無邪気ボルトロスをずっと貸してくれたvanさんはありがとうございました。
第６世代もwatervoiceをよろしくお願いします。
では今回はこのへんで・。・ﾉｼ
