シーズン2初期にレートで回していた構築です。最高レートは2056(当時シングルレート50位以内)、悪いときでも1900以上は安定してキープできました。
また大会やオフはこの構築では出場していません。
それでは解説に入っていきます。
クレセリア | サイコキネシス | シャドーボール | トリックルーム | 三日月の舞 | ゴツゴツメット | 浮遊 | 図太い |
クチート | じゃれつく | 不意打ち | アイアンヘッド | 炎の牙 | クチートナイト | 威嚇→力持ち | 意地っ張り |
カイリュー | 逆鱗 | 神速 | 馬鹿力 | 地震 | 拘り鉢巻 | マルチスケイル | 意地っ張り |
ガブリアス | 地震 | 岩石封じ | ステルスロック | 吠える | 気合の襷 | 鮫肌 | 陽気 |
化身ボルトロス | 10万ボルト | めざめるパワー氷 | 電磁波 | 挑発 | 命の珠 | 悪戯心 | 臆病 |
バシャーモ | フレアドライブ | 飛び膝蹴り | 剣の舞 | 守る | バシャーモナイト | 加速 | 陽気 |
最初はステロガブリアス+トリルクレセリア+メガクチートから構築を組みました。5世代からあったいわゆる「月光乱舞」と呼ばれる戦法ですが、ファイアローとフェアリータイプの出現によりローブシンが動きづらくなったと感じてメガクチートを使おうと思ったのが作成のきっかけです。
次に、クチート以外にもう一体トリルアタッカーが必要に感じ何が一番適切かを考えたところ鉢巻カイリューに行き着きました。
カイリュー+クレセリア+クチートの組み合わせは
①神速、不意打ちという高威力先制技を持っているので非トリル下でも対面性能が高い
②クチートの威嚇やカイリュークチートのタイプ相性からサイクルが回しやすい
③カイリュークチートに強いマンムーにクレセリアが強い
④マルチスケイルが三日月の舞と非常に相性がいい
などの理由からお互いにシナジーしあって非常にポテンシャルの高い3体です、5世代のバンギローブクレセと違いフェアリーの一貫を切れるのも強みです。
次に、こちらの戦法の展開速度が遅いことから相手のハメ系統の戦術(みがしばゲンガー、ノイクン、グライオンetc..)が厳しいのでこれらに先制で展開されないために5体目に化身ボルトロスを採用、この4体がスイクンマリルリ等の水に辛いのも理由の一つです。
最後にこの時点で辛いクレセドランやサザンギルガ、受けループを意識したポケモンを補完に入れようと思い、メガルカリオ→ウルガモスと変化して最後にメガバシャーモを採用しました。
トリックルーム以外にも、ボルトロスの電磁波やガブリアスの岩石封じなどクチートカイリューの中速を生かせるような工夫が複数施されており柔軟に立ち回ることができます。構築のコンセプトは「S操作によって中速を生かす」。
以下個別解説です。
1.クレセリア ゴツゴツメット 図太い
サイコキネシス シャドーボール トリックルーム 三日月の舞
H227(252) B189(252) C95 D151(4) S105
HBぶっぱ
194ガルーラの親子愛グロパン+[+2]親子愛恩返しを超高乱数耐え(それぞれの最高乱数:10+7+141+70=228)
146ファイアローの鉢巻ブレイブバード確定2耐え
222ギルガルドのシャドーボール+171ギルガルドの影うち確定耐え
167-170ギルガルドをステルスロック+クレセリアのシャドーボール(34〜42)+クチートの不意打ち(124〜146)で確定。
227-151クレセリアにシャドーボールが40〜48
構築の軸であるトリックルームと三日月の舞は確定、次にガルーラへの削りのためのメインウェポンにサイコキネシス、最後の枠は迷いましたが、ギルガルドへの削り、ゲンガーのみがしばで機能停止しない必要性、クレセミラーでの打点を意識してシャドーボールを採用しました。
基本的に初手に置かずクッションとして後だしします、起点になりやすいので危険だと判断したらすぐ自主退場しましょう。
2.クチート クチートナイト 意地っ張り
じゃれつく アイアンヘッド 炎の牙 不意打ち
N時:H157(252) A150(252) B105 D75 S71(4)
M時:H157(252) A172(252) B145 D115 S71(4)
HAぶっぱ
S[-1]のS4振りロトム抜き
メガ時
182ガブリアスの[-1]珠地震を確定耐え
177ボルトロスの眼鏡10万ボルト確定耐え
187-144メガフシギバナをアイアンヘッドで確定2
167-171ギルガルドをじゃれつく+不意打ちで確定2
207-100マリルリをステロ+じゃれつくで12/16で確定
185-92ファイアローをステロ+じゃれつくで確定1
メインウェポンのじゃれつくと低速を補う不意打ちは確定、次にトリル下での毒タイプへの打点としてアイアンヘッドを選択、最後は構築全体でメガハッサムが重いのと、ギルガルドに対して後攻をとる場合に影うち連打で不意打ちを透かされることや保険を発動させずに倒したいことから炎の牙を採用しました。
ドランやガルーラ意識の瓦割りやアローリザウルガ意識の岩雪崩も欲しかったですが、瓦割りで高くない乱数でしかこれらを落とせないのと、ステロを巻く構築なのでアローリザウルガはステロ+じゃれつくで確定をとれればいいと判断し今回は採用を見送り。しかしガブの選出率が低かったので岩技を採用して取り巻きをハッサムに厚くする方向でもいいと思った、後電磁波月光クレセになんども突破されたので剣の舞の採用も視野です。
余談ですがトリル下のフシギバナ対面でアイアンヘッドを打った時眠り粉が当たる確率は51%です。またギルガルド対面で不意打ち圏内に入れるためにアイヘから入るなど怯みが生きる場面は多かったです。あと特殊耐久がもろそうな印象ですがキングドラくらいの特殊耐久があるので化身ボルト対面くらいなら余裕で打ち勝てます。
3.ガブリアス 気合の襷 陽気
地震 岩石封じ ステルスロック 吠える
H183 A182(252) B116(4) D105 S169(252)
ASぶっぱ
逆鱗を切ったステロ吠えるガブリアス。竜というよりは地面タイプとしての採用です。
岩石封じ→ステロで相手の襷、風船を壊しつつステロを撒けて、かつ後続のクチートで上からたたくことができます。また、相手の先制技が不意打ちの場合ステロ吠えるで不意打ちをすかしつつ流すことができます。
例
ガルーラガブ対面
1Tガブ地震 ガルーラ恩返し(相手のガルーラが2発目の地震圏内に入る)
2Tガルーラ不意打ち(ミス) ガブステルスロック
3Tガルーラ不意打ち(ミス) ガブ吠える
逆鱗がない弊害としてロトムやラティオスに打点がなくなるといった点が挙げられますが、そのデメリットに引けをとらないくらいガブのステロ吠えるは刺さった印象です。
ただやはり突破力に欠けるということで選出率は控えめでした、変更するならこの枠だと思います。
4.カイリュー 拘り鉢巻 意地っ張り
逆鱗 神速 地震 馬鹿力
H191(196) A204(252) B115 D120 S108(60)
H16n-1
Aぶっぱ
残りS(無振り86族抜き抜き)
227-189クレセリアを鉢巻逆鱗で高乱数2発(109〜130)
月光乱舞と相性がいい鉢巻カイリュー、最初は珠龍舞カイリューを使っていたのですが展開しても倒しきれないことが多くあったので即効性があり対面性能の高い鉢巻に変更。技構成でフェアリー意識の雷パンチが候補にあがることもありますが地震馬鹿力の優先度が高かったので不採用、マリルリには地震、キッスには神速を打ちます。
トリル下でアタッカーにするのでSを下げる選択肢もありましたが、初手におきたいことが多々あったので中速を抜けるようにすこしSを上げました。特に困ったことはないので問題ないと思います。
序盤で下手に神速などで拘ると相手の起点になってしまうことが多々あるので試合の序盤はできるだけ逆鱗をうちましょう、ただしマリルリがいるときだけは逆鱗は最大限打たない立ち回りが必要です。
5.化身ボルトロス 命の珠 臆病
10万ボルト めざめるパワー氷 電磁波 挑発
H155(4) B90 C177(252) D100 S179(252)
CSぶっぱ
技構成は完全にテンプレのボルトロス、相手の展開阻止が役割なのでこれで問題ないです。そして持ち物はガブリアスをめざ氷で確定にするために命の珠。
ゲンガー入りなど低速を起点に展開してくる相手がいるときには初手で出します、後ヤミラミ対面などで初手で10万を打つとおこうトリックをされて先に展開防止されてしまうので必ず初手挑発を打ちましょう。
6.バシャーモ バシャーモナイト 陽気
フレアドライブ 飛び膝蹴り 剣の舞 守る
N時:H155 A172(252) B91(4) D90 S145(252)
M時:H155 A212(252) B101(4) D100 S167(252)
ASぶっぱ
クレセドラン、サザンギルガ等に選出。飛び膝蹴りと守るは確定で、炎技はキッスゲンガーなど格闘の通らない並びに連続して打ちたいのでオバヒではなくフレアドライブ。そして最後の枠は最初はブレイブバードを採用してたのですが、構築全体で突破力に欠けると判断し抜き性能を高める剣の舞に変更。噴煙ドランやバルジーナ、悪技で拘ったサザンなどを起点に舞うことができます。
クチートと同時選出できないことから基本的に選出は少なめ、刺さるときだけ選出します。
●選出
・トリル戦法
カイリュークレセクチート
ガブクレセクチート
ボルトクレセクチート
ボルトクレセカイリュー
ガブクレセカイリュー
・カイリュークチートの並びを意識
ボルトカイリュークチート
ガブカイリュークチート
・バシャーモをフィニッシャーに添える
ガブボルトバシャーモ
ガブカイリューバシャーモ
ボルトカイリューバシャーモ
クレセカイリューバシャーモ
ガブクレセクチートから組みましたがカイリュークレセクチートという選出の方が圧倒的に強かったです、この選出が8割くらいだった気がします。
スイクンやクレセドランなどの高耐久がいるときはカイリューボルトバシャという選出が多かったです。
●雑感、課題
構築の弱点として、対面性能を意識しすぎた結果輝石ポリ2や月光クレセリア、エアームドなどの耐久ポケモンが厳しいです。あと霊獣ランドロスとメガライボルトも重いです。また岩石封じやじゃれつくなど命中不安定技を連続使用する構築なので安定性に欠けます、そういう意味ではオフや大会向けの構築かもしれません。
あとガブリアスの選出率が異常に低かったので型かポケモンを数体変える必要がある気がします、カイリュークレセクチートという軸と補完のボルトロスははまった気がするので変更するとすればバシャガブなのですが、スイクン+電気耐性ポケモンの並びなどがいいんじゃないかと考えています。
また、トリックルームという特性上絶好のカモである天候ATが環境から消え、かつギルガルドの影響から身代わりによるハメ戦術(ノイクン、みがしばゲンガーetc..)や単純に身代わり持ちが増えたことからトリックルームを現環境で主軸におくことに疑問もすこし感じました。
解説は以上です。
最後に、構築を一緒に考えてくれてまたランダムでも使用してくれたイリスさんはありがとうございました!
では今回はこのへんで・。・v